第19回チーズプロフェッショナル資格認定第一次試験問題と解答例
*記述式の解答例は一例であり、記載以外でも正解があります。
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【 問題1 】
非加熱圧搾タイプチーズ(チェダータイプを除く)の基本的な製造工程に沿って以下に答えよ。
(1) 生乳の成分のうち、チーズ中の主な成分となるのは、水分を除くとA とBの2つである。A、Bに入る語を記せ。
A:たんぱく質 B:脂質/(乳)脂肪 AB逆順可
答え:脂質/(乳)脂肪
63℃3分 63℃30分 72℃15秒 72℃15分
答え:63℃30分 72℃15秒
15℃ 30℃ 45℃
答え:30℃
答え:乳酸
(7) スターターを添加し、よく撹拌した後、しばらく経ってCを添加し、素早く撹拌後静置しておくと乳が固まってくる。
①Cに入る語を記せ。
答え:レンネット/凝乳酵素
②Cを添加する前にしばらく時間をおくのはなぜか。
答え(例):乳酸発酵によって酸度を上げ、レンネットの作用に適した酸度にするため
答え:カッティング
答え(例):サイコロ状の凝乳が収縮し始め、ホエイが滲み出てくる。
答え:およそ(38~)40 ℃
答え:上層 ホエイ 下層 凝乳が収縮したもの/カード粒の堆積物
答え:モールド/チーズ型
答え(例):カードの結着と成形
答え:加塩
(13) (12)の工程には大きく分けてEとFの2つの方法があるが、大量生産に向いているのはEの方である。E、Fに入る語を記せ。
答え:E ブライン法/塩水浸漬 F 乾塩法
答え:グリーン チーズ
答え:温度、 湿度、 通気(量)、※すべて順不同
答え(例):Aはアミノ酸(など) に変化する ※(1)の解答と連動 Bは 脂肪酸(など) に変化する ※(1)の解答と連動
(17) (16)のような変化は主に何の作用によって生じるか、記せ。
答え(例):諸酵素(微生物由来、乳由来、レンネット)
答え:①温度が高いほど、②水分が多いほど速い。
(19) 伝統的な製法では(14)の「Gチーズ」を裸のままで熟成させるため表面が乾いて(あるいは、ブラッシング作業などによって)表皮が形成される。これに対し、熟成工程に入る前にプラスチックフィルムで真空包装して熟成させることによって、表皮が形成されないようにして仕上げることがある。このように仕上げたチーズを「H チーズ」という。Hに入る語をカタカナ5文字で記せ。
答え:リンドレス チーズ
答え(例):穏やかな風味 / 歩留まりが良い / 形状・サイズを自在に製造できる
なお、AとBは(1)で挙げた成分である。A、Bおよび水分以外の微量成分は省略している。

答え:(い)
【 問題2 】以下の各文で下線部が正しいものには○を、間違っているものには×を付け、さらに正しい語句を解答欄に記せ。
(1) チーズは栄養的に優れた食品のひとつだが、人の健康にとって重要な栄養成分である①食物繊維、②ビタミンCは含まれていないので、野菜や果物と一緒に食べるとさらによい。
答え:① 〇 ② 〇
(2) チーズを表すフランス語 fromage とイタリア語 formaggio は、チーズ製造に使う「釜」を意味する後期ラテン語の forma に由来する。
答え:× ・型枠
(3) サガナキという料理はオランダでよく食べられている料理である。
答え:× ・ギリシャ
(4) チーズに含まれる乳脂肪は他の食品の脂肪と比べて体脂肪として蓄積されにくい。またチーズ中のビタミンB2が脂肪燃焼効果を高めるといわれている。
答え:〇
(5) 2017年版日本乳業年鑑によれば、2015年のチーズ生産量が世界一の国はフランスである。
答え:× ・アメリカ
(6) チーズの熟成過程で形成されるカゼインホスホペプチドは、腸管でのカルシウム吸収を促進する機能がある。
答え:〇
(7) ①羊乳製チーズ Chevrotin は、フランスの②ピレネー地方の非加熱圧搾タイプのチーズである。
答え:① × ・山羊乳 ② × ・サヴォワ
(8) Shropshire Blue は、サフランでオレンジ色に着色された生地に青カビが広がる印象的な色合いのチーズである。
答え:× ・アナトー(色素)
(9) 2015年の実績でみるとフランスの全チーズ生産量の中でA.O.P.チーズの占める割合は、約3割である。
答え:× ・1
(10) Salers は、フランスの①ジュラ地方の指定地域で4月15日から11月15日の7ヵ月間だけ製造される農家製のチーズである。この期間外の製品は② Cantal Fermierと称される。
答え:① × ・オーヴェルニュ ②〇
(11) 動物レンネットは離乳後の反芻動物の第4胃から抽出される凝乳酵素である。
答え:× ・前
(12) Raclette の語源は、①「溶かす」という意味のフランス語の動詞raclerである。フランスでは Raclette de Savoie が2017年にI.G.P.認証を取得した。また、EUに加盟していないスイスには、この国独自のA.O.P.の認証を受けた② Raclette du Valais というチーズがある。
答え:① × ・削る/削り取る ②〇
(13) ベルギー唯一のA.O.P.チーズは、「Chimay」である。
答え:× ・フロマージュ・ド・エルヴ
【 問題3 】 以下の設問を読み、指示にしたがって該当する文章を数字で選べ。
(1) Roquefort、Gorgonzola、Blue Stilton Cheese の3種類のチーズに関して、誤っている文章を1つ選んで番号で記せ。
①2種類は牛乳製、1種類は羊乳製である。
②3種類とも無殺菌乳で製造することが義務付けられている。
③3種類のうち、高さが最も高く、円柱形なのは、Blue Stilton Cheese である。
④3種類のうち、生産地の緯度が最も高いのは Blue Stilton Cheese である。
答え:②
(2) カテージ、リコッタ、マスカルポーネ、ブルー、エメンタールの5種類のチーズのうち、日本食品標準成分表2015年版(七訂)に掲載の100gあたりの栄養成分に関して、誤っている文章を1つ選んで番号で記せ。
①脂質が最も少ないのはカテージである。
②炭水化物が最も少ないのはリコッタである。
③食塩相当量が最も多いのはブルー、少ないのはマスカルポーネである。
④カルシウムが最も多いのはエメンタールである。
答え:②
(3) 日本におけるナチュラルチーズ、プロセスチーズ、チーズフードの法令、表示規則に関して、誤っている文章を1つ選んで番号で記せ。
①プロセスチーズはチーズ売場での加工(カット)は許可されていない。
②プロセスチーズの乳固形分は40%以上と定められている。
③チーズフードは、製品中のチーズの重量構成比が51%以上のものをいう。
④プロセスチーズとナチュラルチーズは共に、大腸菌群陰性という成分規格がある。
答え:④
(4) 日本におけるナチュラルチーズ、プロセスチーズの市場に関して、誤っている文章を1つ選んで番号で記せ。
①近年、年間の総消費量(重量)は、ナチュラルチーズがプロセスチーズを上回っている。
②家庭用として一般小売されている製品では、プロセスチーズの消費量がやや優勢である。
③日本の店頭で多く見られるオランダ産スモークチーズは、ナチュラルチーズである。
④市販の粉チーズには、ナチュラルチーズとプロセスチーズの両方がある。
答え:③
(5) リステリア・モノサイトゲネスに関して、誤っている文章を1つ選んで番号で記せ。
①環境中に広く分布している。
②低温や、塩分濃度が高めのところでは増殖しない。
③加熱することで死滅し、感染を予防することができる。
④輸入ナチュラルチーズに検出されることがあるが、日本では感染例がほとんど報告されていない。
答え:②
【 問題4 】次の各文のカッコに当てはまる語句を記せ。
(1) シュレッドチーズには、結着を防止する目的として( ① )をまぶすことが多い。
答え:① セルロース/食物繊維
(2) ( ② )とは、牧草やトウモロコシなどを( ③ )発酵させた飼料で、生の牧草がない時期の有用な餌となるが、発酵中に( ④ )菌が紛れ込み、それを食べた牛の乳からチーズを造ると熟成中に異常発酵を起こすリスクがあるので、一般的に長期熟成チーズを造る場合には使用が禁止されている。
答え:② サイレージ ③ 乳酸 ④ 酪酸
(3) Parmigiano Reggianoの名前は、( ⑤ )と( ⑥ )の2つの県名に由来する。
答え:⑤ パルマ ⑥ レッジョ・エミリア ※⑤⑥逆順可
(4) チーズを製造する際に使う道具は、地方によって、製造するチーズに応じて、いろいろと工夫されている。Parmigiano Reggianoでは( ⑦ )という道具で凝乳を細かくする。凝固した乳をすくい取り型詰めする道具として、Camembert de Normandieでは( ⑧ )、Munsterでは( ⑨ )、Brie de Meauxでは( ⑩ )が使われている。
答え:⑦ スピーノ ⑧ ルーシュ ⑨ パソワール ⑩ ペル・ア・ブリ
(5) 食物アレルギー症状を起こす食品のうち、発症数や重篤度などから表示の必要性が高いと考えられた7品目の食品は( ⑪ )に指定され、表示の義務がある。
答え:⑪ 特定原材料
(6) チーズをサービスする際の道具にも、個性的なものがある。スイスのベルレイ修道院で生まれたTête de Moineは花びらのように美しく削る道具「( ⑫ )」のおかげで販売量が大きく伸びた。スイスA.O.P.のエクストラハードタイプの( ⑬チーズ名 )やベルナー・ホーベルケーゼには、( ⑭ )を用いて薄く削って食べる習慣がある。
答え:⑫ ジロール ⑬ スプリンツ ⑭ 鉋(かんな)/ホーベル
(7) 近年、外食産業や食品加工の分野でのニーズに対応して、冷凍で長期保存できて使い勝手のよい、「個別急速冷凍=( ⑮アルファベット3文字の略称 )」チーズの流通量が伸びている。
答え:I.Q.F.
(8) オランダのチーズの生産量の半分以上を占める( ⑯チーズ名 )は、防カビ剤として表皮に( ⑰ )を用いることがある。
答え:⑯ ゴーダ ⑰ ナタマイシン
(9) チーズを販売するにあたり、オーダーカットなど加工も行う場合、所轄の保健所で( ⑱ )の許可が必要である。
答え:⑱ 乳製品製造業
(10) 山羊、羊、水牛は、体内でカロテンを( ⑲ )に変換するため、乳中にカロテンが存在せず、それらの乳から造られるチーズは白っぽくなる。牛の場合は乳中にカロテンを含むため、できあがるチーズの生地の色が( ⑳ )色味を帯びる。
答え:⑲ ビタミンA ⑳ 黄
(11) Emmentaler にある大きなチーズアイは、スターターと共に加えた( ㉑ )菌が、高温熟成中に( ㉒ )を発生させることによってできる。
答え:㉑ プロピオン酸 ㉒ 炭酸ガス/二酸化炭素
【 問題5 】下記の一括表示は、表面がオレンジ色をしたソフトタイプのチーズのものである。クリームが添加されていてMG/ESは60%である。日本国内でカットなどの加工はしていない。日本の食品表示規則にしたがって、以下の設問に答えよ。
(1)①に記載すべき語句を漢字で記せ。
答え:種類別
(2)このチーズは、下の枠内(ア)~(カ)の6つの原材料で製造されている。②~⑤に記載されるものを枠内から選んで記号で記せ。また、表示する義務がないものを2つ選んで記号で記し、それぞれについて表示しなくてもよい理由を簡潔に説明せよ。
(ア)食塩 (イ)レンネット (ウ)生乳 (エ)乳酸菌 (オ)着色料(βカロテン) (カ)クリーム |
答え:② (ウ) ③ (カ) ④(ア) ⑤(オ)
記号:(イ)
理由(例):レンネットは最終製品への影響がほとんどない加工助剤に該当し、表示を省略できる。
記号:(エ)
理由(例):チーズは乳酸発酵を利用した伝統的な食品であることが明らかなので、通例として乳酸菌スターターは表示しない。
(3) ⑥に記載すべき語句を漢字で記せ。
答え:賞味期限
(4) ⑦に記載すべき語句を漢字で記せ。
答え:輸入者
【 問題6 】下記の栄養成分表示は、日本で販売されているチーズのものである。
(1)カッコ内の①~⑤に、日本の栄養表示基準で定められた必須項目を記せ。
答え:① エネルギー/熱量 ② たんぱく質 ③ 脂質 ④ 炭水化物 ⑤ 食塩
(2)このチーズの水分が50%である場合、MG/ESは何%になるか。
答え:68 %
【 問題7 】以下の文章は、右下枠内に記載のチーズのいずれかを説明したものである。当てはまるチーズ名を枠内から選び記号で記せ。次にそれぞれの原産国名を答えよ。またその国の位置を地図上の記号から選んで記せ。
※地図上のA~Zの記号は、各国のほぼ中央に記載している。必ずしも、各チーズの生産エリアを示しているわけではない。
(1)このチーズの原産国で最初にA.O.C.に認定されたチーズ。伝統的に銅釜を用い、熱源は薪のみを使用する。エピセアの板の上で最低135日間熟成させる。
答え:し(L’Etivaz)、スイス、M
(2)エストレーラ山脈で今も伝統的な手法で造られ、農家製が主流のチーズ。羊乳を植物レンネットで凝固させ、包帯状の布をチーズの側面に巻いて熟成させる。
答え:つ(Queijo Serra da Estrela)、ポルトガル、O
(3)『右官史記』に、毎年10月に当番制で造って献上させていたという記録が残っている。これがチーズに近いものだと考えられているが、正確な製法は伝わっていない。
答え:と(蘇)、日本、X
(4)このチーズの原産国でチーズ生産量の約20%を占め、輸出用には赤いワックスをコーティングしている。鎖国中に、徳川将軍に献上されたという記録がある。
答え:う(Edam)、オランダ、H
(5)名前は「スライス」を意味する。塩水に漬けることによって保存性を高めている。『オデュッセイア』を著した詩人ホメロスの時代からほとんど進化していないチーズ。
答え:か(Feta)、ギリシャ、R
(6)ハン・ニーリセンという主婦が造ったといわれるチーズ。生地には小さな不規則な孔がたくさんある。固形分中脂肪量の異なる数種類があり、日本に輸入されているのは主に脂肪分が高いタイプ。
答え:こ(Havarti)、デンマーク、D
(7)このチーズの原産国を代表する羊乳製チーズのひとつで、小説『ドン・キホーテ』にも登場する。側面の模様は、かつてエスパルトで編んだ帯を巻いて成形したことで付いたものである。
答え:た(Queso Manchego)、スペイン、P
(8)このチーズ発祥の地に近い山の名前が付けられた。チェダーの連続製造設備を用いて造ったゴーダともいえる独特のチーズ。
答え:え(Egmont)、ニュージーランド、Z
(9)名前の由来は、荷役人の飲み物からきている。黒ビールの濃褐色とチーズの黄色が織りなす、きれいな大理石模様が特徴である。
答え:そ(Porter)、アイルランド、F
(10)アジアの加熱濃縮法が伝わったとされる、ヨーロッパでは珍しいホエイチーズ。この国では薄くスライスして朝食に出される。
答え:き(Gjetost)、ノルウェー、A
(11)乳を加熱し酸を加えて凝固させ、脱水した「チェナー」をさらに加圧、脱水して造るフレッシュチーズ。カレーと一緒に煮込んだり、サラダに混ぜたり、揚げたりと、料理によく使われる。
答え:せ(Paneer)、インド、T
【 問題8 】イタリアのパスタフィラータ製法のチーズに関する文章を読み、指示にしたがって答えよ。
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パスタフィラータ製法のフレッシュタイプのチーズ、モッツァレッラは、日本での認知度が高いチーズである。日本国内では一般的にモッツァレラと呼ばれ生産量も多い。その原産地イタリアで Ⓐ D.O.P.の認証を受けているチーズの産地は、( ア )州のカゼルタ、サレルノ各県の全域とベネヴェント、ナポリ各県の一部と、その周辺州の指定産地のみで、原料には( イ )乳の全乳が用いられる。
このチーズの名称の語源「モッツァーレ」が、日本語で(「 ウ 」)という意味の動詞であることからわかるように、成形はもともと型を使わず手作業で行われてきた。手で Ⓑ 様々な形に成形できる弾力がある組織は、独特の製造工程に由来する。その工程とは、原料乳を乳酸発酵させ、レンネット凝固したカードからホエイを分離したのち、保温しながら乳酸発酵を進める。そして( エ )を注いで軟らかくし、練って伸ばす作業を繰り返して( オ )状の組織をつくるというものである。この一連の作業をフィラトゥーラという。この組織の特性を活かし、生地を巾着状にして中に細かく刻んだカードとクリームを入れて包んだチーズ、( カ )・ディ・アンドリアは、2016年にイタリアI.G.P.に認可された( キ )州原産のチーズである。最近、日本国内でも類似のチーズを造る生産者が増えてきている。
パスタフィラータ製法のチーズには、フレッシュタイプだけでなく、熟成されたものや、 Ⓒ 燻製されたものもある。
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(1)文章中のカッコ内に適切な語句を記せ。
(ア)カンパーニァ
(イ)水牛
(ウ)引きちぎる/切る
(エ)熱湯
(オ)繊維
(カ)ブッラータ
(キ)プーリア
(2)ア、キ の州の場所を地図上の記号で記せ。
(ア)Q
(キ)R
(3)下線部 Ⓐ D.O.P.の認証を受けているチーズの名称を、原語で記せ。
答え:Mozzarella di Bufala Campana
(4)下線部 Ⓑ 様々な形に成形された、パスタフィラータ製法のイタリアのD.O.P.チーズについて答えよ。
①「馬のチーズ」という意味を持つチーズの名称と、形状を記せ。
・名称:カチョカヴァッロ・シラーノ
・形状:洋梨/ひょうたん 形
② 台の上で板で押し、長い食パンのような四角柱形に成形されるチーズの名称を記せ。またその生産州を地図上の記号で記せ。
・名称:ラグザーノ
・生産州:V
③ サラミ形、円錐形など多様な形状があり、重量も500gから100kgまで様々あるチーズの名称と原料乳の乳種を記せ。
・名称:プロヴォローネ・ヴァルパダーナ
・乳種:牛乳
(5)下線部 Ⓒの「燻製された」を、イタリア語では何というか。(カタカナ可)
答え:アッフミカータ/アッフミカート
(6)パスタフィラータ製法のチーズは、シュレッドチーズのブレンド素材としてもよく利用されている。シュレッドチーズに、パスタフィラータ製法のチーズをブレンドすると、加熱調理時にどのような特徴が出せるか、説明せよ。
答え:糸を曳くようによく伸びる
(7)このパスタフィラータ製法のチーズは、イタリアから移民した人々によって世界中で生産されている。オーストラリアでは、この製法のチーズを何タイプと呼んでいるか。
答え:ストレッチ・カード タイプ
【 問題9 】EUの品質認証制度に関して、以下の設問に答えよ。
(1)EUには、その土地固有のチーズの名称を守るための品質認証システムがある。
① この制度が作られた経緯について、下記の年表を参考にしながら、その下の枠内
語句を必ず使用して200~250文字で説明せよ。
※濁音と半濁音は、濁点や半濁点を含めて1マスに。句読点、カッコはそれぞれ1マスに、数字は2桁までを1マスに、アルファベットは2文字までを1マスに、等をおよその目安に。
答え(例):
ヨーロッパでは第二次世界大戦後、原産地以外の「原産地名称」模倣チーズが出回り、原産地の利益を脅かす事態になった。
1952年、主要チーズ生産国8力国は「ストレーザ協定」を結び、加盟国の伝統的な固有チーズに関して、原産地名称を保護する協定を結んだ。
この協定締結後に以前からあったフランスやイタリアの原産地呼称統制が整備強化された。
EUは、A.O.C.やD.O.C.制度を土台とし、1992年にチーズ名の模倣や誤用から保護する新たな原産地名称保護制度を創設した。
~~~
・語句が3つ適切に使われていること
・時系列であること
・経緯と目的が的確に記されていること
・文意が明確であること
など
② このような品質認証システムは、消費者にとってどのようなメリットがあるか、2つ簡潔に述べよ。
答え(例):
認証マークにより特定の産地、乳種、製法などが規定されているので、消費者が必要とする情報を正しく得ることができる。
認証マークのあるチーズには、テロワールが反映されており、固有の風味を持つため、消費者が好みの味わいのチーズを選びやすい。
(2)以下のマークの説明文として適当なものを(あ)~(え)の中から1つ選べ。
次にそれぞれのマークの日本語名を記せ。
(あ) 生産工程のすべてが指定の地域内で行われ、規定の伝統的な製法で製造された製品に認められるもの。製品は土地の気候風土を反映し、固有の品質を備えていることが必要である。
(い) 指定の地域で造られた製品に認められるもので、生産・加工・調整過程のうち1つ以上がその地域内で行われており、製品は原産地らしい特性を反映させていることが必要である。
(う) 原産地の証明ではなく、生産する組織や製法が伝統的であることを認証するもの。製品は伝統的な原材料を使用し、伝統的と認証された技術で生産されていることが必要である。
(え) 合成肥料、合成農薬、成長ホルモン、成長促進剤などを一切使用しないで農作物や家畜を育てることと定義づけられている。遺伝子組み換えは禁止されている。
答え:
A
(え) 有機農法/オーガニック
B
(い) 地理的表示保護
C
(う) 伝統的特産品保証
D
(あ) 原産地名称保護/原産地呼称保護
(3) 以下のチーズのうち、Bの品質認証に指定されているものをすべて選んで記号で記せ。
(あ) Tome des Bauges (い) Halloumi |
答え:(う)(え)(き)(く)
*各問題の点数は非公開。
*記述式の解答例は一例であり、記載以外でも正解があります。
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